第68回ベルリン国際映画祭は、2018年2月15日(木)〜25日(日)まで開催される。
スペシャル部門とコンペティション部門では合わせて24本の映画が上映される。そのうちコンペティション部門の19本の映画から金熊賞・銀熊賞の賞が選ばれる。それぞれの賞は、2月24日ベルリナーレパラストで発表されることになっている。
審査委員長: 映画監督のTom Tykwer
その他審査委員: 女優のCécile de France、写真家のChema Prado、プロデューサーのAdele Romanski、作曲家の坂本龍一、批評家のStephanie Zacharek
コンペティション部門では、日本映画は選ばれていず残念。だが、スペシャル部門で、坂本龍一のドキュメンタリー映画「async
AT THE PARK AVENUE ARMORY」が上映されることになっている。
フォーラム部門では、44本の映画が上映される。この部門に、日本からは、想田和弘監督の「港町」、清原惟監督の「わたしたちの家」、山中瑶子監督の「あみこ」が選ばれている。今年のテーマは、「Back to the future」とキュレーターのChristoph Terhechteは語る。1971年に作られたフォーラム部門。過去のその大胆な試みに目を向けるという意味で、型にはまった映画を超えて、新しい映画を発見するために、フォーラム部門は何ができるのか?
他、フォーラムのSpecial
Screeningでは、日本からのアンダーグラウンドシネマも上映される。佐藤満夫と山岡強一両監督の「山谷─やられたらやりかえせ」や、周防正行監督の「変態家族
兄貴の嫁さん」、足立正生監督の「Gushing Prayer」など。
フォーラム・エクスパンデッド部門では、グループ展という形式とスクリーニングで60人のアーティストが作品を発表する。内容は、植民地主義、その圧迫、それとは切り離すことができない映画とメディア。キュレーターのStefanie Schulteは、“Mechanism capable of changing
itself“が今回の13回目のForum Expandedのテーマであると告げた。
ジェネレーション部門では、日本からは、富名哲也監督の「Blue wind blows」のみの上映となっている。このセクションの共通するテーマは、「愛」だとキュレーターのMaryanne
Redpathは語った。このセクションでは、子供や青少年の日々を表現する映画が選ばれている。若い観客が、映画を理解し、もっと将来的に映画が増えることを目指す。
パノラマ部門では、40ヶ国から47本の映画。16本はそれぞれの監督の初監督作品。20本がドキュメンタリーで、27本が劇映画である。
キュレーターのPáz Lazaro と Michael Stützは、クエア映画や女性監督の映画にフォーカスして選んだと答えている。映画祭の最後でベストドキュメンタリー、ベスト劇映画賞が発表される。
他にもKulinarischen Kinos部門というカテゴリーもあり、食と飲むことがテーマだ。キュレーターのThomas Struckは、味と言えば、美食だけではない、文化的な価値も意味すると、語った。
Hommage部門では、役者のウィレム・デフォーが出演する映画10本が特集上映される。
日本からは、ドキュメンタリーと劇映画合わせて約10本の映画が上映されることになっている。私にとっては、日本からほとんどドキュメンタリーが選ばれていないのが悲しい。と、最後に。さて、この10日間に何が起こるのか、監督インタビューも含めて怒涛の映画祭の日々をレポートしていく。
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