今日の映画 日本語訳「リヨンへの旅」、すっごい素敵でした。シャンタルアッカーマンばりの映画美学というか、この人知りませんでした。Claudia von Alemann. 女性の映画監督。最初の挨拶で今回は、デジタルになって初めての2K公開で、今までfilmが大変なことになっていたのを修復したそうです。コピーなし、ということ、プレミアであり、貴重な上映の機会に立ち会えたということ。
実は、私、この監督の夫でもあり映画監督のキューバ人Fernando Pérezさんに、2012年にキューバで会っています。ここでこういう風に勝手な観客としてつながりを持てることにすごく嬉しく思っています。2012年の4月にキューバの映画祭があって、その際に、山形映画祭つながりで1ヶ月程行ったのです。2011年の山形映画祭で、Fernando Pérez監督の映画を見て、涙し、そのあと、DVDを買って、また家で見て、涙したのを覚えています。その映画は、キューバに住む約6人ほどの人々の生活のドキュメンタリーでした。
この映画の話に戻ると、最初に読み上げられたこの映画に立ち会った技術者、カメラマン、援助者、音楽家、基金など、長い名前が並び、さらに私は一人で震えていました。
この作品1982年の作品で、ドイツ批評映画賞をとっていますね。
主人公の女性は、バイオリニストで、そのあと女優になった人だそうです。途中のシーンで彼女は自分の足音を録音して、それを聞くシーンなんかとても実験的でもあり、そして地味で静かな表現で美しさを感じました。最後の駅の待合室でのバイオリンは、とんでもなかったです。
主人公はほとんど彼女のみで、少しのナレーションと少しのセリフ、カフェの女主人、カフェでカードを楽しむ老人たち、そしてリヨンの8月の街並み。彼女は泣き、手紙を読み、何かを書き、アンティーク屋の女主人と出会い、機織りの職人に出会います。彼女は、リヨンの街を彷徨う、歴史家であり、すでに死んでしまった歴史に埋もれた誰かを探し歩いているんです。
監督は最後のトークで、当時の8月のリヨンはみんな旅行に行ってしまっていて、全然人がいなくて、そしてうらぶれた廃墟やそんな建物ばかりだったと語りました。古い井戸や坂道やほんのちょっと映る人々の感じも少なく、貴重な時間を見ました。
6月17日から22日までBundesplatz Kino Cafeで彼女の特集上映があるみたいです。
行きたいですね!
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