2026年2月17日(火) に鈴木光さんの博士学位論文最終試験が行われます。
どなたでも聴講可能な一般公開の審査会になります。ご興味のある方はご参加ください。博士学位論文最終試験
【発表者】
博士課程 鈴木光
【論文題目】
美術と映像「エッセイフィルム論」
【概要】
本論では美術と映像が交錯する「エッセイフィルム」について、考察を深め、この領域を拡張させることを目的とする。そもそも、未だ日本国内で芸術実践論として、作家側からのこの方法論の研究があまり進んでいない状況から、まずはこのジャンルの西洋諸国における歴史や変遷を紐解き、成り立ちや、何がその方法を使用した作品であるのか、研究し明確にする。そして、日本での独自のエッセイフィルム文化の形成について年代ごとに研究を進める。最後に、実際に自作を制作することで「芸術実践論」の観点から、エッセイフィルム論を論じる。
具体的には、まず最初に文学としてのエッセイは、客観的にどういったキャラクターを持っているのか、エッセイの本質と形式をアドルノとルカーチの文献を辿り論じる。そこからエッセイフィルムとの関係をアレキサンダー・クルーゲと共に論じる。次に、エッセイフィルムの成り立ちについて明らかにする。4人の作家に焦点を絞り、1950年代から現代への変遷を考察する。西洋諸国で論じられてきた、エッセイフィルムを背景に、この方法の有効性について考察する。
インターネットの登場から時代区分を分けて、それ以降のエッセイフィルムの形成の変化について論じる。そして、同時並行で起こったムーヴメントとエッセイフィルムとの境界線はどこか、運動ごとに考察を行い、西洋からアジアへ論点を移す。日本のアーティストがビデオというメディアを使い始めた黎明期について触れ、それ以降の日本のアーティストの活動を年代ごとに変遷をたどりながら焦点を当てて論じる。
以上を踏まえた上で、私のエッセイフィルム論を展開する。東日本大震災が起きる箇所を最初のタームとし、次に、ドイツでのエッセイフィルムとの出会いについて紹介する。そして、私が独自に企画したエッセイフィルムを作る作家の作品上映を紹介する。そこでは、他者が語るエッセイフィルム論を掲載する。最後に、本論文と共に制作したエッセイフィルム作品『FUKUSHIMA BERLIN 後景 2011-2025』の試みについて紹介し、ドキュメンタリーとエッセイフィルムにフォーカスし結論を述べる。
【日時】
2026年2月17日(火) 15:00-17:20
15:00-16:10 学位申請者・鈴木光による口頭発表(70分)
16:10-16:20 休憩
16:20-17:20 質疑応答および審査評(60分)
【会場】
東京藝術大学大学院映像研究科元町中華街校舎3F 多目的スタジオ
【審査員】
・主査
桂英史(大学院映像研究科)
・副査
高山明(大学院映像研究科)
山城知佳子(大学院美術研究科)
田坂博子(東京都写真美術館)
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